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2014年9月 4日 (木)

すばらしき恩寵(アメイジング・グレイス)

 この曲を知ったのは、ご存じ山崎豊子の「白い巨塔」のTV版からかな???

 『アメイジング・グレイス』が讃美歌とは知りませんでした。美しい旋律に高音の透き通る声が、心に浸み込んでいた一曲でした。

 『・・・でした』、と言うのは、この曲の誕生を最近知ったからなのです。以下、ウイキペディアから引用。

 『イギリスの牧師ジョン・ニュートン (John Newton1725 – 1807)の作詞による賛美歌である。特にアメリカ合衆国で最も慕われ愛唱されている曲の一つであり"grace"とは神の恵み」「恩寵」の意み』

とあり・・・

 『しかし作詞者ジョン・ニュートン (John Newton,1725–1807は、若くして黒人奴隷を輸送するいわゆる「奴隷貿易」に携わって、富を得るようになった』『彼が22歳の時に船が嵐に遭い浸水、転覆の危険に陥った。敬虔なクリスチャンの母を持った為か、彼は心の底から神に祈りを捧げこの船は運よく難を逃れた』

 『その後の6年間も依然として奴隷貿易に従事し続けた。のちに、1755年、ニュートンは病気を理由に船を降り、勉学と多額の献金を重ねて牧師となった」

 『1772年に「アメイジング・グレイス」が作詞された。歌詞中では、黒人奴隷貿易に関わったことに対する悔恨と(注:具体的な歌詞は無い)、それにも拘らず赦しを与えた神の愛に対する歌詞・感謝が歌われている・・・云々。

 如何でしょう???お金目当ての奴隷商人が、悔い改めると神の赦しが与えられると正当化しているようで・・・・・。船倉の彼らは、助けを神に求めた筈だが・・・。

 では、お聞きください。

 如何でしょう。良いですよね。オサカナは、何故この曲がいつまでも忘れなかったのか、ここに来てようやく分かったようなきがします。この、まりにも非の打ち所のないメドレーと共に透き通る美しい声に、隠されていた『悲惨な命の情念』を。

 宗教や神は、『すべての罪を赦し賜う』のか?この歌が、永遠に讃美歌としてではなく、人間の非情さを後世に語り継がれると、良いんじゃないがと思いました。

 因みに作曲者は不明ですが、一説にはアイルランドかスコットランド民謡に由来するようです。

 おサカナは残暑の無い白露(はくろ)を前に、『人の業」を想うのであります。

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